RobotCapek
biography

Vocal&Guitar:吉川
Guitar:6
Bass:マヤ
Drums:Jyo


☆第3部(1)☆

S「かくして運命的な再開を果たした二人ですがその後どうしたのですか?」

B「そうだね、その夜はとにかく彼女の家で飲んで飲んで・・・飲んで(笑)
いやぁ、今の年になってもあんなに楽しく飲めたお酒は数える程度だよ。とにかく楽しかったなあ」
S「どんな話をしてたんですか?」

B「本当にいろいろだね。
政治経済の話から宗教、科学、芸能界のゴシップまで・・・。
その時ついでにバンドの話をして。
いや、バンドしに帰ってきたのについでっていうのもおかしな話だけどさ(笑)」

S「(笑)」

B「ヨシカワンダバーは何をやりたいの?って僕がたずねると彼女はエレキフルートをやりたいと言ってきたんだ」

S「え!?ギターボーカルではなくエレキフルートですか!?」

B「そう。フルートをあれやこれやしてアンプに接続して音をノイジーな感じにした新しいフルート。斬新だろ?」

S「渡辺さんは何を志望したんですか?」

B「僕はディジュリドゥー兼ボーカルだよ。」

S「ディジュリドゥー?え?ディジュリドゥー?」

B「ああ、ちょっと聞き慣れない名前の楽器かもね。
ディジュリドゥーっていうのは民族楽器の一種でシロアリが食べて筒状になったユーカリの木から作る笛だよ。
僕が最も得意な楽器さ。」

S「なるほど。でも笛を吹きながらボーカルは難しかったのでは?」

B「その点は問題ない。
ヨシャリベス3世、あ、ヨシャリベスっていうのは(省略)
3世がリズムエレキフルートで僕はリードディジュリドゥーをやっていたからね。
曲中にあるディジュリソロの時だけ笛をふいて、後は歌うというスタイルでやってたんだ。」

S「そうか!それなら笛兼ボーカルでもいけますね!」

B「ナイスアイディアだろ?(笑)」

S「しかしその話を聞くと最初は2人でやられていたのですか?あとの3人とはどのようにして出会ったのですか?」

B「ほらまた先を急ぐ(笑)今から話すから待っておくれよ。
メロンソーダはもういいのかい?」

S「では失礼して・・・(メロンソーダを飲み干す)
渡辺さん、なにか飲みますか?」

B「うん・・・そうだな、では葛湯を・・・」

S「それでは他のメンバーに会った時のお話をお願いします。」

B「そうだね。それでは・・・
次のメンバーが見つかるのはとても早かった。
なんとヨシャリベス3世と出会った翌日のことだったんだ。」

S「それは早いですね!」

B「ヨシャリベスと語り合った次の日の朝、僕は酷い二日酔いだった。
彼女は仕事があったので僕が起きる前にもう出かけていなかった。
テーブルを見ると合鍵がと手紙が置いてあった。
家にも食料はあるけど外で食べたかったら鍵を貸すから食べてきなさいというような内容だった。
僕は酔いを覚ましがてら外に出ることにした。」

S「二日酔いは辛いですよね」

B「ああ、辛い(笑)
朦朧としたまま外に出た僕はちょうど前から走ってきた女の子とぶつかってしまった。
彼女はパンを食べながら走ってたみたいで僕とぶつかった事によりパンを落としてしまったんだ。
反射的に僕は「失敬!」と言った。
当然だろう?レディと衝突して謝らないなんて紳士じゃないからね。」

S「パンを銜えながら走るなんて随分急いでたんでしょうね。」

B「その通り。彼女は随分急いでいたようでいきなり僕に怒鳴りつけてきたんだ。
「ちょっと!痛いわね!パンも落としちゃったしどうしてくれるのよ!まったくこっちは急いでるっていうのに・・・」
僕はすっかり面食らってしまったよ。日本にもこんな強気な女の子がいるんだってね(笑)」

S「現代女性は強気ですからね。」

B「僕は彼女を宥めようといやあとか失礼してしまってとかなんとか言ってた。
でもそれが余計彼女の気に障ったらしく彼女は「あんたと話してても仕方ないわ!これからチアの練習があるんだから!」と言ったと思うとまるで疾風のように僕の前を駆け抜けていった。
でも彼女は相当なドジみたいで(笑)走り去った時に定期券を落としていったんだ。
何気なく拾って名前を見ると○○大学チアリーダーMAYAと書いてあった」

S「まさかとは思っていましたが彼女があのMAYAちゃんだったのですね!」

B「そうさ。その時はまだロボットチャペックに入るとは思ってもみなかった(笑)
いや・・・でももしかしたら予感はしていたのかな。
だって定期を拾った僕は警察に届けないでわざわざ彼女の大学にまで赴いたんだからね。」

第3部(2)へ続く。

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